これは一番最近見たので未だ興奮冷めやらず、といった感じです。
今から25年前に円谷プロが制作した特撮番組『電光超人グリッドマン』をベースに、リメイク・再構築しています。オリジナル版を見ている方がより楽しめるのでしょうけど、見ていなくても特に問題ないです。私は見てませんけど、大丈夫でした。
制作はTRIGGER。どうやら特に若い人たちの感性を積極的に取り入れて作られたみたいで、それがとてもうまく作用しています。
色々とあるんですけど、まずすごいのが、日常パートでBGMがほとんど使われていないことです。特に、第一話ではBパートの途中まで一切BGMがありません。アニメでこんな演出、これまで見たことないです。声優さんの演技もとても自然なので、なともいえないリアルな感じと独特の緊張感が生まれています。
声優さんたちの演技も素晴らしいです。特に宝多六花ちゃん役の宮本侑芽さんの自然な演技は好感度大ですね。あと、ボラ―役の悠木碧さん。相変わらず多芸です。無茶苦茶うまい。『まどか☆マギカ』の鹿目まどかと同じ人だというのが未だに信じられません。
あと、これも声のお話ですけど、六花ちゃんのお母さん役の新谷真弓さんは劇団ナイロン100℃の劇団員さんなんですね。ナイロン100℃といえば、座長ケラリーノ・サンドロヴィッチさんは昔、有頂天というバンドのボーカルをやってました。たくさんは見てませんけど、ナイロン100℃の舞台は面白いですし、ケラさんの撮った映画もすごく面白かったです。新谷さんは以前から声優もやってるんですね。『キルラキル』の蛇崩さんとか。知りませんでした……って、どんどん話が逸れていってますけど。
話を戻しますと、この作品、各話におまけとしてラジオドラマが作られていて、これがすごくよくできていて面白いです。で、さすがは舞台俳優といいますか、ラジオドラマの新谷真弓さんが素晴らしい。youtubeで聴けますので、ぜひ。
なかなか本編に触れるまでに至りませんけど、なんかあんまりこまごまと解説するのも野暮な気がするんですよね、この作品。とにかく見てほしい。あえてひとことで言うと、主人公がヒーローとなって怪獣と戦うお話なんですけど、でもそれだけではありません。日常パートの部分がとてもしっかりしていますし、演出も凝っているので、ヒーローものや特撮に興味がない人でもたぶん楽しめると思います。テーマもしっかりとしています。
特撮とか怪獣とか、別に興味ないなーという人(私がそうなんですけど)にこそ見てほしい、素晴らしい作品なのです。一部地上波とBS11では、1月から再放送するみたいです。機会があればぜひ!