『ひそねとまそたん』 第四話~第十二話(終)

© BONES・樋口真嗣・岡田麿里/「ひそねとまそたん」飛実団

 いやまさかこんな展開になるとは。途中どうなることかと思いましたけど、私はこのお話すきですし、この展開、納得できます。要はこれ、古い慣習や因習、定められた仕組み、宿命に関するお話ですよね。

 実は最近のアニメって、こういう宿命を受け入れてしまう展開が多くなっている気がしています。私はそういう作品を勝手に『わたしを離さないで』症候群と呼んでいて、これについては改めて書こうと思っているんですけど。ですから、この作品でも楔女というものを受け入れる展開もあり得るんじゃないかと思っていました。でも、この作品では、ちょっと待て、となるんですよね。そんなのおかしいじゃん、ちょっと考えようよ、と。その言葉がひそねというこのマジレッサーの主人公から発せられるのがとても納得できるんです。

 これはたぶん脚本の岡田さんのなせる業なのだろうだと思います。まともです。とてもまともな感性です。最終話に『わたしを離さないで』というタイトルをつけてしまう某アニメーション制作陣の感性とは大違いです(すみません、聞き流してください)。

 もしかしたら、後半の展開になんじゃこりゃ? と置いてけぼりをくらったと感じられた方が多いかも、と思わなくもないですけど、私はとても面白かったです。べろべろべろべろ~。

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