私、Wikipediaを読んで泣いたの初めてです。
第十話
最新第十話、Bパートのあるシーンで、ある楽曲が流れます。最初はかすかに、そして徐々にはっきりと聴こえてくる、明らかに既存曲だと思われるのその曲に、私は耳を奪われました。
一聴、合唱曲みたいなその曲は、明らかに最近の曲ではなく、どこか懐かしいメロディでした。エンドクレジットを見てみると、劇中曲『心の瞳』とあります。知らないなー。ん? 作詞荒木とよひさ、作曲三木たかし? このお二人は、ある年齢以上の人にとってはとても馴染み深いコンビのはずです。主に歌謡曲でたくさんのヒット曲を作ってきた人たちですね。
曲名を検索して初めて、この曲が坂本九さんの遺作だったことを知りました。
心の瞳
たぶん今の若い人たちは坂本九さんと言ってもピンとこないでしょうし、私自身も世代がかなり下なので、リアルタイムで思い入れのある歌手ではありません。御巣鷹山のあの事故で亡くなられたということもさっきまですっかり忘れていました。でも、日本人で唯一、全米チャートで一位を取った歌手として、彼が歌った名曲と共にずっと心に残っています。
で、この『心の瞳』という曲。素晴らしいです。ものすごくいい曲です。そして、Wikipediaでこの曲の成り立ちに関することを読んで、ぼろぼろと涙が出てきました。2017年にシングルが再発されているんですね。今では合唱曲として、たくさんの学校で歌い継がれているみたいです。だからたぶん、特定の年齢層の人にとってはとてもなじみ深い曲なのかもしれません。
合唱曲
うかつにもこれまで気がつかなかったのですけど、このアニメ、ここまで結構合唱曲が使われているんですね。しかも、この『心の瞳』も実は第一話でも出てきてました。ただし、BGMとしてではなくて、学校のシーンで実際にコーラスの練習をしているのがかすかに聴こえてくるという形ですけど。ちゃんとクレジットもされていました……。
たぶん、誰もが必ず経験している学校の合唱曲は、否が応でもそとのきの気持ちを呼び起こさせる強力なアイテムとなりますよね。ある特定の世代にとって共有の記憶を呼び起こさせるものとして。なかなかうまい使い方だと思います。そういえば、『日常』の第二シーズンのエンディングでも音楽の授業で習うような楽曲を使っていましたけど、あれもぐっときました。
演出
『心の瞳』の曲が使われている第十話の、新条アカネちゃんとアンチくんのシーンはすごくよかったです。二人の声の演技が素晴らしいです。あと、たぶんですけど、歌詞の内容と、アカネちゃんとアンチくんとの関係がリンクしているんじゃないかなーと思うのですけど、これはまだ分かりません。
さて。ここまで本当に超ハイクオリティで突き進んでいるこの作品、第十話も、敵であったアンチくんが……という熱い展開でむちゃくちゃ燃えます。こういうの大好きなんです。残りあと数話、終わっちゃうのがもったいない感じですけど、早く見たいです!