この作品の予告PVを見た多くの人がこう思ったことでしょう。「『黒バス』じゃん」と。「黄瀬くん、なんで軍服着てるの？ コスプレ？」と。（ちなみに、『黒バス』とは『黒子のバスケ』、黄瀬君はその登場人物の一人です）。
当然ですよね。キャラクターデザイン（菊地洋子さん）が同じですからね。しかも、制作はProduction I.G、監督は多田俊介さん、シリーズ構成・脚本（脚本は別の方も参加）は高木登さん、編集植松淳一さん、音響監督三間雅文さん……って、全部『黒子のバスケ』と同じスタッフじゃん！
リメイク
たぶん、原作及び前回アニメ版（以下、石黒監督版）を知っている人たちにとっては、今回アニメ版（以下、Die Neue These）に対していろいろと言いたいことがあるだろうと思いますし、そのお気持ちはよくわかります。
でもですね。原作が優れていればこそ、それぞれの時代に合わせた解釈や切り口で、新たなスタッフ・キャストでリメイクすることはとても意味があると思うのです。さらに、今回のスタッフ、私は文句ないと思います。特に、監督の多田俊介さんと、シリーズ構成・脚本の高木登さんは、私の好きな作り手さんたちです（あと、脚本の根元歳三さんもすごく好き）。
『黒子のバスケ』は、今では『ハイキュー！！』と並んで腐女子御用達アニメとなってしまっておりますが、演出、脚本ともに、非常に優れた作品なのです。クオリティが非常に高い（『ハイキュー！！』もね！）。
話は逸れますが、『黒子のバスケ』は、たまたま私の友人（オタクでも腐女子でもない普通の人）に何気なく勧めたところ、突如そちらの方面に目覚めてしまい、今ではすっかり赤ブーブー社のお世話になっているというくらいの破壊力を持った作品でもあります。……が、まあそれはいいとして（いいのか？）。
本編
第一話、非常によくできています。素晴らしい。ほぼ原作のままというのもいいですね。原作のセリフもほとんど変えていません。演出も一切無駄がない。第一話が銀河帝国側の視点だったのに対して、第二話は自由惑星同盟側の視点（第一話でヤンの登場はぎりぎり引っ張ってお尻だけというのもいいですねー）。非常にわかりやすいです。
シリーズ冒頭を飾るエピソードの料理の仕方としては、完璧ではないでしょうか。今回初めて銀英伝を知った人でも、すんなりと入っていける内容になっていると思います。
あと、個人的には、帝国側の軍服やブーツの音がツボでした。かっこいいー。
実は今、第四話まで見てるんですけど、この時点で、『石黒監督版』と『Die Neue These』との最大の違いはヤンの描き方だと思うのですけど、そのあたりはまた次回。
ともかく、期待大の作品です。毎週楽しみで仕方ありません！ 原作も引っ張り出してきちゃいました！
