『やがて君になる』 第七話

©2018 仲谷 鳰/KADOKAWA/やがて君になる製作委員会

 Bパートのカット割りが神がかっていた前回でしたが、今回は主人公(のひとり)七海先輩の親友、佐伯沙弥香さんの回でした。ほぼ原作通りなのですが、微妙に順番が入れ替わっていて、より自然な流れになっています。このあたりはシリーズ構成の花田十輝さんの腕の見せ所ですね。

佐伯さん

 ちなみに、佐伯さんの過去に関しては、スピンオフ小説『佐伯沙弥香について』が出ています。小説の作者は入間人間さん。入間さんといえば、『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』や『電波女と青春男』が有名ですよね。

 その『佐伯佐弥香について』、読んでみました。七海さんと出会う前、佐伯さんが経験した同性との関わりを中心に描かれています。これは仕方ないことかもしれませんけど、主役のふたりに比べたら、沙弥香さんは至って普通の子ですね。描かれるエピソードもなんといいますか……普通。アニメ第七話冒頭で簡単に描かれること以上のものは特に小説からは読み取れません。

周囲

 アニメの第七話のポイントは、もうひとつ。学校の近所の喫茶店の店長さんと、佐伯さんたちが通う学校の先生について。彼女たちも同性同士のカップルで、佐伯さんがそれに気づいて相談する……という流れ。

 七海さんのことが好きなのに一歩を踏み込めない佐伯さんと、七海さんのことを好きにならないから特別な関係になっている侑ちゃん。相変わらずややこしいですけど、その対比が丁寧に描かれています。それにしても、侑ちゃんと七海さんとのシーンはいいですねぇ。二人が並んでいるだけでむっちゃ絵になります。

 たぶん全十三話のはずなので、残りあと六話。物語はどんなふうに閉じていくのか、楽しみです。

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